004:実らない果実





英士の攻撃力を200としたら、の攻撃力は200万くらいだと思う。
(いや絶対にそうだって!)



第一に初戦が悪かったんだ。誰にって、それはもちろん英士にとって!
今でもあの場にいた奴らは全員覚えてると思うけどさ、魔法薬学の授業の後、英士の飛ばした一方的なジャブ(言いがかり)。
アレには俺も一馬もいつもの英士らしくないなって思ったけどな。でもそれも今思えば当然って感じだし。
自分に出来なかったことを好きな女の子にいとも簡単にこなされたりしたら、そりゃ男としてのプライドは粉々!
英士は何気にプライドが高いほうだし、は魔法界に来て間もなかったってことも影響してたんだろーなぁ。
うわ、こりゃ最悪。なんて思っていたら。



はボスキャラ並みの攻撃力で粉々になってた英士をさらに細かく砕いてしまった!
(アロンアルファはどこ!?)



しかも後で聞いたら「あれってバトルだったの?」とまで言われてしまった!!
(そのレベルとすら認識してもらえず!)



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・可哀想な英士・・・・・・・・・・。
(ちなみにこのの台詞は俺と一馬の一生の秘密であり、切り札でもある)



まぁ、とりあえず初戦ですでに英士はから烙印を押されてしまったわけだ。
いわゆる、『攻撃してもよい相手』と。
あー・・・・・・・・・・うん、これは仕方ないよなぁ。だって英士が悪いんだし。
好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで仕方がないからって、いきなりジャブ飛ばすだなんて馬鹿としか言いようがないね!
これじゃマルフォイ家の嫡男にバカにされるわけだよなぁ・・・・・・・・・・。
(まぁアイツはアイツで相手に楽しく蹴散らされてるらしいけどさ)
俺と一馬はの中じゃ『仲良しお友達』だし?せいぜい頑張ってくれたまえよ、英士君!
俺がの恋人になる前にね!(あっはっは!)



「結人、今ものすごく楽しそうなことを考えてるでしょ?」
「あ、正解。何でわかった?」
「顔に書いてあるという定番な答えは置いておいて、向こうで郭君が実に素晴らしい顔でこちらを見てるから」
「あー・・・英士ってば何て顔」
「綺麗な顔が台無し。勿体無いなぁ」
がそう言いながら一つ向こうのテーブルにいる英士に手を振った。
と思ったら、実はその隣にいる一馬に振ってたらしい。(英士・・・・・・っ!)



そんなこんなで英士の可愛らしくて楽しい片思いはホグワーツに入学した日から長々と続けられている。



そしてそんな英士の恋が実ることは決してないと寮長たちが断言しているのは、やっぱり俺と一馬の秘密なのだった。





2003年8月2日