奴を語るティータイム3
くしゅん、という可愛らしいくしゃみの音に、零は己の母親を振り返った。
「、風邪?」
「んー、そうじゃないと思う」
差し出されたカーディガンを受け取りつつ、彼女は相変わらず年を取らない少女の顔を傾けた。
「どちらかと言うと、どこかで『欲が無い』って褒められたよりはむしろ『鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス』って言われたような、『行動が早い』って褒められたよりはむしろ『鳴かぬなら殺してしまえホトトギス』って言われたような、どっちにしろ他意を含みまくりの評価をされたような気がするんだけど、まぁ結局は風邪ではないと思う」
「判った。言った奴を調べて判明したらすぐさま制裁加えとくよ」
「いや別に間違ってる評価ってわけでもないからいいんだけどね」
実にスリザリンらしい笑顔を浮かべた息子に、はとりあえず温かい紅茶を淹れてくれるよう頼むのだった。
つまりはやっぱり、そういうことなのである。
というわけで後日談。ドン・ヴェレーノと覇者様、&零はそれぞれ従兄弟・母息子で血が繋がっていますが、前者と後者は繋がってません。戸籍上の祖母・父親・孫。ドンと覇者様は血縁的に従兄弟なのですが、今は零の養子に入ったため戸籍上では兄弟です。『奴を語るティータイム』これにて完了。
2006年3月29日