059:グランドキャニオン





Q:青学2年8組管弦楽部所属・を一言で表すと?



「「「「美少年ですね(だね/だな/だーね)」」」(以上、聖ルドルフ中テニス部における影響力の強い順)
「そんな簡単に・・・・・・」
「簡単も何も彼女を表すのにこれ以上の言葉があると思いますか?裕太君」
「観月の言うとおりだな。を初めて見たヤツはほとんど男に間違えるって自身が言ってたし」
「クスクス。あそこまでカッコイイ男の子もそうはいないからね」
「ジャニーズ系だーね」
「裕太とは一年のときに同じクラスだったんだっけ?」
「あ、そうです。・・・・・・だからなのかな? 俺、初めてを見たときアイツ制服着てたからあんまり男みたいには見えないんですよ」
「・・・・・・・・・制服って女子のか?」
「・・・・・・・・・はあんな顔してても女ですよ?」
「一度見てみたいだーね」
「んふっ。面白そうですね」
「でも似合うんじゃないかな。美少年は女装が似合うっていうのは定番だしね」
「女装って・・・木更津さん・・・」
「でも以前バイオリンのコンクールで見たときは本当に男だと思ったぞ」
「普通ならドレスなところをタキシードで登場してましたからね」
「客席で女の子たちがキャーキャー叫んでただーね」
「容姿だけで優勝は決まったも同然だったよね、あのときは」
「何でも母親はドレスを用意したらしいんですけど、がそれを着るくらいならコンクールをボイコットするって言い出したらしくて。仕方ないから父親のタキシードを着たらしいですよ」
「そんなにスカートが嫌なのか」
「学校でも登下校のときだけで後はずっとジャージで過ごしてますし」
「あ、俺この間を見かけただーね」
「どこでですか?柳沢」
「お台場に買い物に行ったときだーね。、山吹の千石と一緒に道行く女を口説いてただーね」
「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」
「・・・・・・あの、一応誤解のないように言っておきますけど、と千石さんは友達ですから。千石さんは女好きだから時々それにつき合ってナンパしてるらしいですよ」
「確かにさんの顔なら大概の女性はOKするでしょうね」
「・・・・・・本当に、女なのか?」
「女ですよ・・・・・・・・・多分」
「確かめてみれば? 裕太」
「た、確かめてみればって・・・! 何言ってんですか、木更津先輩!!」
「お? 裕太にも春が来ただーね!」
「自分より男前な彼女っていうのも大変だと思うがな」
「頑張って下さいね、裕太君。聖ルドルフテニス部一同心より応援していますよ」
「観月さんまで何言って・・・っ! はただの友達ですよ! それ以上でもそれ以下でもないです!」
「本当に?」
「本当ですよ!!」
「なーんだ。つまらないだーね」
「人で遊ばないで下さい!」
「ホラ落ち着け、裕太」
「どうどう」
「(どうどうって!)」
「まぁそれはともかく。気持ちのいい人ですよね、さんは」
「(・・・観月がまともに人を褒めている・・・・・・)そうだな。基本的に他人には親切だし」
「桃城とか跳び蹴り喰らってただーね」
「同じ年のヤツには容赦しないですよ、は。特に男相手には余計」
「でも以前に氷帝の跡部の頭にチョップを喰らわせていたのは凄かったよね」
「あー・・・・・・」
「あれは一生忘れられませんよ」
「あの跡部が問答無用でチョップされてただーね! あれは傑作だっただーね!」
「兄貴には大人しいみたいですけど・・・・・・本当に怖いもの知らずですよね」
「まったくだな」
「是非一度ゆっくりお話をしてみたいものですね」
「じゃあ今度寮に呼んでみる?」
「裕太、さっそくメールするだーね!」
「ハイ、判りました」
―――――――――――ピコピコピコ



「ふ・・・・・・っえっくしゅん!」
クスン。ティッシュはどこだ?
あーもう風邪引いたのかな。やっぱり昨日窓開けたまま寝たのが悪かったのか。
それとも何? 誰かが噂してるとか? ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・桃か。
ふふふ、明日痛い目に遭わせてくれるわ。
チャラッラッララララ・ラ・チャッチャッチャッチャーララララー♪
古代某ファミコンゲームのテーマソングが流れて。しかしマリオはさっさと死んでゲームオーバー。
「メール・・・・・・。跡部からじゃありませんように」
そう願いながらベッドサイドの携帯電話を取って新着メールを開いてみた。



【件名】
久しぶり
【送信者】
不二裕太
【本文】
よ、久しぶり。元気か? 俺はどうにか元気でやってる。それで突然なんだけど今度の日
お久しぶりです、さん。相変わらず美少年していらっしゃるんですか? んふっ。今度の日曜、もし
、オマエこの前お台場にいただーね! 美人なOLをナンパしてただーね!ズルイだーね!
さんがもしよければ、今度の日曜にルドルフの寮にでも遊びに来ない? みんなさんと話がしたいって言ってるしね。
差し入れは焼き芋かスィートポテトにしてくれ。場所は裕太が説明する。
悪い、先輩たちが勝手に。寮は青学から都立公園行きのバスに乗っ』



「・・・・・・・・・・切れてるし」
観月さん、メールで『んふっ』とか言わなくても。柳沢さんは『だーね』で文字数取られてるし。
木更津さんは何か怖いし、赤澤さんは手土産要求してくるし。
裕太・・・・・・・・・あくの強い学校に転校したもんだねぇ。
その中で揉まれればきっといつかあの魔王にも勝てるようになるよ。
頑張って、応援してるよ。



二通目のメールは学校案内のパンフレットを写メールで撮ったものが送られてきた。
裕太・・・・・・小さすぎて見えないっつーの!





2002年12月9日