037:スカート





「はい」
満面の笑みで渡された布を私はどう処理すればいーのでしょうか?
「着てみせてよ。きっとなら似合うと思うんだ」
「・・・・・・・・・・ちょた、目ぇ悪くなった?」
「そんなことないよ。両方とも1.5」
「じゃあ私の目が悪くなったんだ」
だって、だって、だって・・・・・・・・・・・・・・・・・・・どうしたってスカートに見えるんですけど。この布切れ。
「スカートだよ?」
やっぱり満面の笑みで言うちょた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・私に、どうしろと?
「だから着てみてよ。なら絶対に似合うから」
「・・・・・・・・・・・い――――や――――だ――――――ッ!!!」
全力で叫んだ! スカート? スカート! スカート!!
「絶対ヤダッ! こんなの制服だけで十分だっつーの!」
「制服でも着てるんだから、一度くらい穿いたって変わらないよ」
「変わる! つーかマジで拒否! 絶対似合わねぇ!!」
ギャアギャアと叫び続ける私にちょたは困ったように微笑んだ。



今日は一日ゴロゴロしようと思っていた矢先に我が家を訪れたのは、しばらく会っていなかった小学校の友人だった。
ママ上と仲良くお話をして、起きてきた私に笑顔を挨拶をし、そしてヤツは差し出した。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・スカートを!!
黒のタイトなタイプの、どちらかというとミニスカート。
ちょっと待て、サイズまでピッタリなんですけど。怖いよ、ちょた。
君という人間が判らないよ・・・・・・!



「・・・・・・仕方ないね」
ちょたがため息をついた。
諦めてくれるのか! やっぱり君は不二魔王とは違っていい人だよ! 最高の親友だよ、ちょた!
「俺が着替えさせてあげるよ」
ニッコリと笑顔で爆弾発言。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
ここにも魔王が――――――――――ッ!!!
内も外も魔王ばっかりかよ! 何でこんなにボスキャラばっかりが闊歩してんだよ!
つーかちょた! スカートを手に近づいて来んなっ!!
「ヤダヤダヤダヤダ――――――――ッ! 止めろちょた!変態っ!!」
マジで止めてくれ! 怖いんだよ! 笑顔でスカート持って追い詰められるなんて、こんな経験するとは考えたこともなかったよ!
しかもれっきとした友人に!!
「じゃあ穿いてくれる?」
「・・・・・・・・・・(ヤダ!)」
?」
「穿きます! 穿きますから離して下さい! 穿かせて頂きますから離して下さいッ!!」
私のパジャマ代わりのファッションジャージに手をかけていたちょたは、ニッコリと笑ってその手を引いた。
そしてその代わりにミニスカートが差し出されて。
「着替え終わったらデートしよう。何でも奢ってあげるから」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。



ミニスカを穿くことを強制された私はその日一日ちょたに振り回され、散々な目に遭うのであった。






2002年12月7日