016:シャム双生児





一つになれたらいいのに



今日もは出かけていく
先週は跡部と鳳、昨日の土曜日は千石、そして今日はわざわざ神奈川から来た切原
が、話しながら出て行く
相手も笑って受け答えをして、そして上を見上げて
―――――――――――目が合った
笑った相手に俺は勢いよく窓を閉めた
カーテンさえも



一つになれたらいいのに



の隣には俺がいて
俺の隣にはがいて
それが当然のことだと思ってた
だけど、違った
俺とは別の固体だった



一つになれたらいいのに



同じ魂から生まれた俺とは、本当は一つなのに
身体だけが別のものになってしまって
記憶もいつの間にか、違うものになってしまって
俺とは同じなのに
一つになれない
どうしたら一つになれるの



一つになれたらいいのに



俺だけを見るように閉じ込めてしまえばいい
俺のためだけに動くように縛ってしまえばいい
その声で名前を呼ぶのが俺の名前だけになるように染めてしまえばいい
その身体をすべて俺の好きにしてしまえばいい
そうすれば
俺とは一つになれるの



一つになれたらいいのに



どうして俺とは別の固体なんだろう
意思も命もいらないから
どうか、一つに
二人で、一人に



心の底から祈るから、この心臓だって差し出したっていいよ
それで、願いが叶うなら
ねぇ、



一つになれたらいいのに





2002年12月7日