20.十一月





岩泉一は、及川徹の最終砦である。岩泉は何があっても、誰と相対しようとも、及川の味方でなくてはならない。そうでなければ及川は自己を保てない。叱り、罵り、時に殴り、呆れ、少し距離を置こうとも、最後の最後、及川の周りからひとり残らず人間がいなくなったとして、そこに岩泉が帰って来てくれるのなら、それでいいと及川は思っている。同じだけのものを岩泉に返すと、及川は決めている。
世界を敵に回したっておまえの味方だと、そんな映画みたいな台詞を口にしたいと思う日が来るなんて、中学二年の頃は考えもしてなかった。愛している。世界中の誰よりずっと。





愛しているよ。
2014年1月5日(pixiv掲載2014年1月3日)