ひまわりとさくら 【 後日談 】





ピンポーンとチャイムが鳴って出てみると、イギリスとフランスをはじめ、ヨーロッパ諸国の面々がずらりと揃っていた。
「どうしたんですか、皆さんお揃いで」
「・・・・・・日本、おまえがロシアの育ての親っていうのは本当なのか?」
「育ての親ですか? いえ、確かにロシアさんが生まれたばかりの頃に一年ほど共に暮らしましたが、親と言えるほどのものでは」
「でもいろいろ教育してやったんだろ?」
「国としての在り方の初歩を話したくらいですよ」
「だったら何で! 何であいつをもっとまともな、普通の国に育ててくれなかったんだ! あいつが普通、いやせめて少しでも話の通じる真っ当な相手なら、俺たちだってこんなに苦労をしなくて済んだものを・・・っ」
「そう言われましても・・・・・・。それに一年間一緒に暮らしただけで責任を問われたら、私は中国さんと、アメリカさんはイギリスさんと一心同体になってしまいますよ」
「俺はアメリカは正真正銘赤の他人だ!」
「でしょう? ですからロシアさんのことは私にも関係ありません」
「あー・・・でも日本、確かおまえのところの諺にあっただろ? 何だっけな・・・そう、『ミッチーの魂百まで』ってのが」
「非常に魅力的ですが少し違いますよ、フランスさん。『三つ子の魂百まで』、つまり幼少時代の性格や性質は年を取っても変わらない、という意味ですね」
「だったら!」
「ですが、日本には『朱に交われば赤くなる』という諺もあります。人は交際する仲間や置かれた環境に感化される、という意味です」
「・・・・・・」
「ロシアさんは大別すると、皆さんと同じヨーロッパになりますよね。そしてあの国は冬将軍の常住地。故にロシアさんの性格と成長は、私だけの責任ではないんじゃないかと」
にこりと日本は微笑んだ。アルカイックなその笑みに、ロシアのにこにこ笑顔の起源はここにあるのかとイギリスたちは悟ったという。彼らの中で日本もロシアと同じくらい侮れないと判別された瞬間だった。





これにて終了。お付き合いくださりありがとうございました!
2007年11月5日(2008年12月21日mixiより再録)