(時は秋、和解後の凛くんとハルちゃんのお話です。アニメ第4話放送の時点で書いておりますので、何か違ってもご容赦くださいませ・・・!)
窒息死にはまだ早い
ぱちりと、瞼が開いた。それでも視点は定まらず、しばらくしてようやく、遙は目の前に広がる光景が自分の部屋であることを理解した。閉まっているカーテンの隙間から差し込む光は、まだ弱い。秋も深まってきたということを差し引いてもほの暗いのは、太陽が昇り切っていないからだろう。いつもの起床時間には早く、かといって二度寝する気にもなれない。元々、寝起きは良い性質だ。少しばかりぼうっとしてしまうけれども、眠気を引き摺ることもない。起きよう。あっさりと決断して、遙は身を起こした。その際に、自身の身体に載っていた腕がずり落ちていく。
ベッドの上に起き上がり、身を捻って見下ろせば、そこには間抜けな寝顔があった。遙と壁に挟まれる形で眠っている凛は、それでも遙をベッドから落とさないためか、その長い腕を伸ばし背後から抱え込むような態勢を取っている。身長は二センチメートルしか違わないのに、体重は五キロも異なるからか。凛の身体は遙のそれに比べて厚い。鍛え上げられた筋肉は逞しく、載せられた腕は確かな重みとなって遙に伝わっていた。
「・・・間抜けな顔」
半端に口を開いて眠っている凛は、起きているときの険しさなどどこへ捨て置いたのか、まるで子供のような顔をしている。共にスイミングスクールに通っていた頃のようなあどけなさで、遙はほんの僅かに唇を綻ばせると、指を伸ばし、凛の高い鼻を摘まんだ。ふが、と漏れる声と寄せられる眉に笑みが零れるけれども、起きる気配はない。
遙が動いたことで落ちてしまった凛の腕を、そっと持ち上げて布団の中に仕舞う。そうして衣擦れの音を立てないように、遙は静かに部屋を出た。朝食にはまだ早い。こんなとき、やることはひとつに決まっている。
ごろんと、寝返りを打った。途端に釣られて動いた腕が固いものに激突し、凛の思考が一気に浮上する。ああ壁か、と微睡の中で思い当り、体勢を元に戻そうと再び寝返りを打った。けれど、ぼすん、と腕は布団の上に落下してしまう。そこで一気に目が覚め、凛は勢いよく瞼を押し開いた。閉まっているカーテンの隙間から差し込む光は、柔らかく眩しい。すでに太陽が昇り始め、人の活動する時間が始まっているからだろう。いつもの起床時間には早く、二度寝をしたくなるが、凛を不機嫌に変えたのはそんなものではなかった。
「・・・どこ行きやがった、あいつ」
寝起きの掠れた声で呟くも、答えてくれる相手はいない。シングルベッドから落ちないように、もしくは逃がすものかと拘束するために伸ばしていた腕の中にいたはずの遙の姿は、部屋のどこにもなかった。あのやろう、と悪態を吐いて凛は身体を起こす。元々、寝起きは良い性質だ。意外に思われることが多いが、日中に厳しいトレーニングを繰り返し、それに相応しく良く食べ、寮生活で規則正しい生活を送っているのだから自然と目覚めも眠りにつくのも速やかになる。くあ、と欠伸を噛み殺し、凛はもぬけの殻になったベッドの半分を手で撫でた。温もりは残っているような、いないような。
「・・・ちっ!」
舌打ちをひとつして、掛布団を半分折りにして立ち上がる。朝食にはやや早い。こんなとき、遙のやることがひとつに決まっていることを、凛は当然知っている。
やっぱり、水は良い。夏が終わり、秋も本格的になってきて、岩鳶高校の屋外プールは使用出来なくなってしまった。夏の大会で結果を残したから近隣のスポーツジムに通うことが出来るようになったけれども、温水プールはやはり何かが違うと遙は思う。夏の、炎天下の、あの七色に輝く冷たい水飛沫に敵うものはない。
今日も今日とて風呂場に水を張り、遙はその中で揺蕩っている。レースでも着用する水着を纏い、泳ぐことこそ出来ないものの、肌が水に浸って喜んでいるのが分かる。手のひらで掻き分け、掬い上げ、零れ落ちる際のきらめきが朝日を浴びて殊更に眩しく、遙はほう、と吐息を漏らすことしか出来ない。そうして魅かれるままに、軽く息を吸い込んで水中へと身を落とす。
浴槽の深さなんてたかが知れている。それでも後頭部と背中を底に着けて瞳を開けば、じわり、目の奥が微かに痛んで、やり過ごせば美しい景色が広がる。小さく連なる泡、揺れて万華鏡のように色を変える流れ。呼吸を止めているのに、生きている、と遙は感じる。このまま水底に沈み、魚のように泳ぎ続けて生きられたなら、きっと幸せに違いない。想像にうっとりと、遙は瞼を閉じた。
だけどどんなに水が好きでも、泳ぐことを愛していても、遙の身体は人間のそれでしかない。皮膚や鰓で呼吸が出来ない以上、酸素を求めて肺が苦しみ始める。心は、頭はずっと水の中にいたいのに、身体が許してはくれないのだ。けれども限界まで、と遙は水の中で、そっと手だけを水面へと伸ばした。
ばしゃり、激しい音と共に手首が掴まれ、強い力で引き上げられる。叩きつけられた空気と共に、思わず開いた口から肺が酸素で満たされていく。瞬きすれば、睫毛からまるで涙のように滴が伝った。浴槽の外、立っている姿に、遙は思う。俺を引き摺り上げるのは、いつだて凛だ、と。
凛がオーストラリアに留学している間に亡くなってしまったらしい祖母と、単身赴任の父とそれについていった母、そして遙の四人で住んでいたのだから、この家は古い作りの割りに広い。けれども遙が生活している空間は自室にキッチンにリビング、もしくはトイレ、その程度だ。しかしそのどれでもなく、遙の部屋を出た凛がまっすぐに向かったのは風呂だった。ぶっちゃけた話、遙はリビングでテレビを見るよりも、風呂場で過ごす時間の方が長いくらいだろう。案の定、脱衣所を兼ねている洗面所には、遙の寝巻代わりであるスウェットが脱ぎ捨てられている。はぁ、と溜息を吐き出して、凛は自身の頭を掻いた。ノックをすべきだろうか。いやでも男同士だし、なんて馬鹿なことを数秒考えた後に、面倒くさくなって乱暴に音を立てて風呂場のドアを開けた。
「おい、ハル・・・」
声をかけても、姿がない。凛は一瞬焦ったが、大股で近づいた浴槽の底に遙が沈んでいるのを見て胸を撫で下ろした。溺れるような無様な真似は遙に限って有り得ないし、意識を失っているわけでもないことは、時折ひくつく瞼で分かる。どれだけ潜水していられるのか、自分を鑑みて予想し、凛は立ったまま水の中の遙を見下ろしていた。窓ガラス越しに差し込む朝の光を浴びて、水面が複雑に揺らめき、遙の身体に陰影を与えていく。
ぴくりと、沈められたままだった指先が動いた。そうしてゆっくりと腕が持ち上げられていく。けれども水からは離れたくないのか、水面へは触れないそれに、凛の方が焦れてしまった。気づけば腕を突っ込み、手首を握り締め、引き上げていた。勢いが付きすぎて凛のスウェットも水に濡れたが気にならない。ふるりと瞬き、露わになっていく遙の瞳を、凛はただ見つめる。それこそ溢れる水のようだと思いながら。
浴槽は確かに遙が上半身を沈めることが出来るくらいに広いが、かといって百七十センチメートル後半の上背を持つ男がふたり入れば狭くなるに決まっている。特に、遙も凛も鍛えた身体を持つのだから当然だ。互いに向かい合うようにしたって足はどうしてもぶつかるし、手を伸ばせば容易く相手の肩に触れることが出来る。ぶすっと遙は唇を尖らせた。
「・・・水が少ない」
「十分だろうが」
「潜れない」
「潜水ばっかしてんじゃねーよ。死んでんのかと思うだろ」
向かい合う凛は呆れた様子だが、遙にしてみれば死活問題だ。高校のプールにも海にも入れない季節になってしまったから、せめて家で水風呂を堪能しようと思ったのに、これでは思うように揺蕩えない。凛は持参していたらしいいつもの競泳水着を纏っており、キャップとゴーグルこそないものの見慣れた姿だ。けれど見たことのない所作で手のひらを合わせると、凛はそれを遙へと向けてきた。
「っ!」
「これでどうだよ」
力強く水を掻き分ける大きな掌から発されたのは、水鉄砲だった。手で水を飛ばす子供の遊びだが、勢いよく顔を濡らした水に、遙はぱちりと目を瞬く。にやにやと凛が笑っているのが見えたが、遙は無表情に続きを強請った。
「もっと」
「は?」
「もっとやれ」
「・・・おまえ、ガキかよ」
付き合ってられないとばかりに凛は肩を竦めるけれども、掌は真逆に、再び凛に水飛沫を飛ばしてくれる。頬に当たり、耳を掠め、髪を濡らしていく感触が心地良くて、遙はもっと、と強請った。凛の大きな掌が、遙の期待通りに動いてくれる。
しかしいくら水に慣れていたとしても、身体を鍛えている競泳選手だとしても、朝から水風呂に浸っていれば寒くもなってくる。特に季節は秋の半ばを迎え、これから冬に移ろうとしている頃合いだ。案の定、凛の向かいにいる遙が小さくくしゃみをした。馬鹿だろこいつ、と凛は呆れざるを得ない。確かに凛だって泳ぐのは好きだけれど、それはプールや海での話だ。こんな手も足も延ばせない水に浸かるだけでは満足できない。だが、遙は違うのだろう。それでもこれ以上浸かっていれば風邪を引くのは目に見えている。溜息を吐き出しながら、凛は声をかけた。
「ハル、そろそろ上がるぞ」
「嫌だ。まだいる」
「風邪引くだろうが」
「引かない」
そこでまた、くちっ、と遙がくしゃみをする。どの口で言ってやがるんだ、こいつ。凛は思わず顔を引き攣らせたが、事水において遙がどれだけ頑固で意固地なのかも知っているため、頭を抱えたくなってしまった。風邪を引かせるのは論外だ。かといって、力技で引きずり出せば、この後の遙の機嫌が地を這うだろう。どうすべきか。凛は風呂場の天井を仰いで、面倒くさげに考えた。けれども、それもすぐに辞める。遙の顔色が僅かに白くなり始めたからだ。仕方なしに両腕を広げた。
「ほら、ハル」
「?」
「来いよ」
せめてくっついていれば少しは温かく感じるだろう。向かい合う身体に腕を伸ばし、凛は強引に懐へと引き込んだ。
腰を引いて背を伸ばす。身長がほとんど変わらないから、遙は少し前に、背を凛に預けさせる形で座らせた。そうすれば遙の黒髪が凛の頬から首筋、肩を掠めるようになる。ふたりして同じ方向を見た。ぴちゃん、と水が透き通った音を立てて鳴る。
水があって、触れられて、凛がいる。欲を言えば真琴にも渚にも怜にもいてもらいたいし、こんな風呂場じゃなくて思うままに泳いでいけるような海が良いけれど、贅沢は言わない。自分は水の中にいて、隣に、すぐ傍に凛がいる。これで十分だと、遙は微笑んで目を閉じた。全身の力を抜いて、後ろの凛に身体を預ける。水の冷たさと、触れた個所から伝わる凛の熱が心地良くて、幸せだと、遙は思う。あのときのような景色は見れないけれど、十分に幸せだ。
水場で、遙がいる。欲を言えばこんなちっぽけな風呂場じゃなくて、オリンピックの会場になるような立派なプールが良いし、遙には腕の中ではなく隣のコースにいてほしいけれど、贅沢は言わない。記録の世界に無理矢理引き込んで遙の良さを失わせたくないし、また負ける自分を想像すれば正直怖い。それに何より、今はまだ遙には、凛だけのライバルでいてほしかった。肩に寄せられる頭に、そっと頬を摺り寄せる。これでいいと、凛は思う。今はまだ、これでいい。
(この、お互いの妥協の先にメドレーリレーがあるのだろうけれども、今はまだ、見ない振りをして。)
凛に囲われるようにして水風呂に浸かっていれば、ビー、と来客を告げるチャイムが鳴った。おい、と凛が促して来るけれども、遙にしてみれば日常なので応対しようとは思わない。案の定、チャイムは何度か鳴ると諦めたかのように静かになった。いいのかよ、と凛が問いかけてくる。
「いい。どうせ真琴だから、裏から入ってくる」
「・・・あいつ、合鍵持ってんのかよ」
「母さんが、何かあったときのためにって真琴の家に預けていった」
幼い頃から家族ぐるみで付き合ってきた関係だ。お互いの家にはフリーパスだし、祖母も亡くなってしまった今、一人暮らしの遙のことを、真琴の両親は我が子のように気にして可愛がってくれている。夕飯をご馳走になるのも日常で、そんなことを考えていればノックもせずに風呂場のドアが開かれた。
「ほらハル、遅刻するよ! って、凛も来てたんだ。おはよう」
「おう」
「もう上がる」
「寒くなってきたから、ちゃんとドライヤーで髪を乾かすんだよ? 風邪なんか引いたらジムでも泳げないからね?」
「分かった」
凛の腕から抜け出て立ち上がれば、すぐさま真琴からバスタオルが差し出された。もふもふとしたそれで髪を拭いて、次いで身体も拭い始める。真琴は凛にもバスタオルを渡して、先に味噌汁でも作ってるよ、と風呂場から出て行った。鯖が食べたい、と遙が思うことも日常だ。
「・・・また鯖かよ」
「いやなら食べるな」
「っておまえは言うと思ったからな。肉は俺が買ってきた」
「凛ってば成長してるね」
魚も焼けるフライパンで、いつものように塩鯖を焼き始めた遙に思わず呟けば、冷ややかな言葉が返された。元々、好みが正反対なのだ。凛は肉が好きだが、遙は魚が好きだ。凛は英語が得意だが、遙は英語が苦手だ。それなのに泳ぐことに対する執着は、方向性こそ違えど同じくらいに激しいのだから不思議だと、凛は思う。
昨日、遙に家に来る途中にあるスーパーで買った豚肉のパックを冷蔵庫から取り出す。ロースだが、夕方のセールで四割引きになっていたものだ。ついでに見つけた焼き肉のたれをかけて、パックの上でぐちゃぐちゃに混ぜて、それをそのまま鯖を焼いているフライパンの片隅に投入する。遙は当然嫌がったが、鯖を隅に避けたので、これ幸いと凛は肉を広げることにした。小さなフライパンをふたりで突き合って、それぞれ鯖と豚肉をこんがりと焼く。真琴がよそってくれた味噌汁と白飯、それに漬物が揃えば十分な朝食だ。
「いただきます」
「召し上がれ」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「凛」
「凛ちゃん、いただきますは?」
「・・・・・・いた、だきま、す・・・」
妙なプレッシャーをかけられて、凛は嫌々ながらも挨拶を口にした。別に言うのが嫌なわけではなく、何となく言えば良い子のように見られる気がして、それが不本意だったのだ。悪を気取るわけではないが、優等生でもいたくない。けれど凛の「いただきます」に遙は満足したように鯖を解し始めるし、真琴は「召し上がれ」と笑顔で牛乳を注いだコップを差し出してくる。
「凛はこの時間でも学校間に合うの? 鮫柄ってここから結構距離あるけど」
「あー・・・朝練に出ないから、ギリで間に合う」
「いいの? 朝練さぼっちゃって」
「自由参加なんだよ。いつもは真面目に出てるから、月に二・三度休んだところで何も言われねぇよ」
「へぇ。いいなぁ、温水プール。うちもあったらいいのにね、ハル」
「部費で買いたい」
「そりゃ無理だろ」
のんびりと話しながら朝食を食べ進める。身に着けているのは凛は白の学ランで、遙と真琴は濃灰のブレザーだ。それでも共に食卓を囲むし、馬鹿な話をしたりする。ここに渚がいれば共にスイミングスクールに通っていた頃のようだと、そんなことを凛は思った。
遙たちの通う岩鳶高校と、凛の通う鮫柄学園は、遙の自宅の最寄駅からは、それぞれ反対方向に位置している。つまり改札を抜ければそこでお別れで、互いに上りと下り、別々の電車に乗らなくてはならない。定期券を駅員に見せてやり過ごし、ホームの時計を見上げる。電車は後三分もすれば来るようだが、凛は反対側のホームであるため、階段を使って移動しなくてはならない。
「ハル」
腕を引かれて振り向けば、間近に凛の顔があった。鮫のような歯がにやりと笑みを作っており、赤い髪が遙の視界の隅で揺れた。ぺち、と互いの頬が軽く触れ合う。次いで反対側のほっぺたも、遙と凛のそれが重なった。
「・・・何だ、今の」
「ハグだろ、ハグ」
「日本じゃやらない」
「オーストラリアじゃ挨拶だ」
「凛ちゃん、俺には?」
「何で自分よりでかい野郎にしなきゃなんねーんだよ」
真琴は自分を指さして訴えるが、凛はそれを無視して遙の黒髪をさらりと指先で掬った。そしてあっさりと背を向ける。
「じゃーな」
大きな背中は階段に消えていき、引き止める間もなかったが、引き止めるつもりもない。ばいばい、と手を振る真琴の隣で、遙は凛を見送った。まもなく電車がまいります。使い古されて割れ始めたアナウンスの声と共に、踏切の警報音が鳴り始める。反対側のホーム、階段から凛が降りてきた。電車の路線をふたつ挟んで向かい合う距離は数メートルだ。それこそふたりにしてみたら、スタート台からの飛び込みだけで辿り着くことが出来る。けれどもここはプールではないし、水の中でもないのだ。自由に動くことの出来ないもどかしさに、遙は逆に笑った。相対する凛が、どこか驚いたような表情を浮かべるけれど、それも滑り込んできた電車で瞬く間に見えなくなった。
真琴共に乗り込み、反対側のドアまで進む。先程の距離が半分ほどに縮まったけれど、今度は電車のドアが邪魔をするから、手を伸ばしたって届きやしない。発車します、というアナウンスが流れ、ドアが自動で閉められた。二両編成の電車がゆっくりと動き出す。
窓の向こう、驚いていた凛がくしゃりと表情を崩した。明らかな笑みのそれに、遙の微笑も自然と深まる。また、という言葉は聞こえなかっただろうけれども、きっと伝わったと信じている。
また会おう。水の、中で。
別に付き合っているわけではない、ただの仲良し凛くんとハルちゃんなのでした。
2013年7月31日(pixiv掲載2013年7月30日)