7.やぁ、久し振り





対峙したのが自分で良かった。半兵衛はそう思う。否、秀吉でも大丈夫だったかもしれない。彼は本当に強くなった。心身ともに真の強さを手に入れたから。官兵衛はいい様に弄ばれそうだし、紀之介にも今はまだ荷が重そうだ。案外、最も上手くいなすことが出来るのは三成かもしれない。あの子は秀吉に混じり気のない忠誠を誓っているから、きっとすべてを受け流すことが出来る。短所にもなり得るほどの純粋さは、過ちさえ起こさなければ三成の強みだ。ふふ、と唇の端から笑みを漏らした半兵衛に、相対者が眉を顰める。
「何が可笑しいのかね? 卿の考えを聞かせてもらおうか」
「ああ、失礼。大したことではないんだ」
戦乱の梟雄、松永久秀に対し、半兵衛は美しく笑い剣を抜いた。
「以前の僕はあなたを恐ろしいと思ったけれど、今は逆に可愛らしいと感じているよ。輪廻は僕に、本当にいろんなことを教えてくれる」





何度目の逢瀬かなんて、もはや覚えていない。
2012年6月17日