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A guardian of Liberty and Solitude
4.審判





はじめまして、エリア11に住まう民よ。私の名は、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア。現ブリタニア皇帝の第十一皇子であり、十七位皇位継承者である。この度、亡きクロヴィス兄上の跡を継ぎ、新総督となるべくエリア11へやってきた。今や混沌への一歩を踏み出してしまった、この日本の大地に。
まず分かりやすく、私の意志を述べておく。私、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアは、ゼロをクロヴィス前総督殺害の容疑者として、全世界に指名手配する。しかしその罪状は彼の語ったクロヴィス前総督の殺害であり、ブリタニアに対する反逆の教唆ではないことを諸君には理解してもらいたい。ゼロは己を正義の味方だと語った。だが、殺人は正義ではない。少なくとも人の命を屠るという行いが決して褒められるものではないのだということは、万人の知るところであろう。故に、私はゼロを拘束するべく行動をとる。しかし当然ながら、ゼロがクロヴィス前総督を殺害していない、彼の発言に反して無実が証明されたのなら、もちろん彼を解放する。皇位を賭けて約束しよう。私はゼロが何者であろうと、彼の人権を無視しない。罪は罪であり、無実は無実である。ゼロも私も、人である限り権利は平等だ。そしてそれはそのままに、イレブンとブリタニア人にも適用される。
私は、このエリア11という土地を、万民の地にしたいと考えている。イレブン、ブリタニア人、中華連邦やEUの民など、人種に関係なく求める者には学ぶ場を提供しよう。そして手に入れた知識や技術を活かし、諸君には己に恥じない生き方をしてもらいたい。人の権利は平等である。その機会を、私は与える。だが、そこから何を選び取り、何を養っていくかは諸君次第だ。人にはそれぞれ才能や好悪があり、それらは人によって異なる。同じ才にも優劣も生じよう。他より劣っていると、己を卑下する者も出てくるだろう。しかしそこで諦めるか否かは、己自身にしか判断を下せない。だからこそ私は、諸君らに己に恥じない生き方をしてもらいたいのだ。自らの生に胸を張って生きられるような、そんな民になってほしい。
人々よ! 私は機会を与える。何を選び、どう生きるかは諸君の自由だ。しかし覚えておくがいい。生きることは戦いである。誰でもない、己自身との!





選択の自由、選択の孤独。俺はそれを守護する者だ。
2008年6月7日