ワールドカップ記念だよ。





「あー・・・っ! ここで長いホイッスル! 試合終了! 杉原率いる××××、決勝トーナメントへの進出はなりませんでした! しかしワールドカップ初出場ながら一勝二敗、強豪イタリアに勝利したという結果は十分に誇れるものでしょう!」
「そうですね、杉原監督は××××を初めて欧州予選を突破させ、ワールドカップ本戦にまで導きました。見事な采配でした」
「女性監督ということでバッシングを受けたこともありました。××××プロリーグでチームを率いて二年、リーグ優勝に導いた手腕を買われ、代表監督の座に就任しました。20歳という若さから、選手たちに理解してもらうまで長い月日を要しました。しかしその素晴らしい采配を発揮し、彼女の元に選手たちが団結し、初めての欧州予選の突破。残念ながら本戦は一次リーグでの敗退となりましたが、杉原という名を××××の、そしてワールドカップの歴史に刻んだことは間違いありません! 実に見事な、素晴らしい活躍でした!」
「初戦のイラン戦は選手の固さもあり1対0で敗れましたが、二試合目のイタリア戦では見事立て直してきましたね。あのイタリアに先制されながらも冷静に状況を読んで選手交代を指示し、後半の怒涛の逆転は××××の底力を十分に見せてくれました」
「そして本日行われたスペイン戦では、レッドカードの退場者を出し、一人少ない状況ながら多彩な攻守を披露してくれました。残念ながらPKで失った一点がそのまま決勝点となってしまいましたが、××××の今後を大きく期待させる大会になりましたね」
「ええ、ワールドカップ初の女性監督としても他の監督に負けない采配ぶりでした」
「ピッチでは今、整列が終わり、両選手が互いの健闘をたたえあっています。スペインのヘルマン監督も杉原監督の元に歩み寄りました。手を取り、肩を叩いています。スペインのキャプテン、フェビアンも来ました」
「あぁ、握手をしていますね。杉原監督は世界的にも認められたようですね」
「そしてこの四年、杉原監督と共に××××チームを率いてきたキャプテン、ヴィセントが静かに歩み寄りました。八歳もの年下、しかも外国人の女性ということもあり、何度もぶつかりあった二人が今、感動の抱擁を交わしています。勝利を贈ることが出来なかったことを謝っているのかもしれません。勝利に導けなかったことを謝っているのかもしれません。けれど初出場ながらイタリア相手に一勝、次のワールドカップに繋がる十分な可能性を残しました! イタリア戦で二点目を決めたエミリオが、杉原監督の手を取り泣いています。監督を中心に選手が集まっています。チーム結成時に仲たがいをしていたとは思えません。素晴らしいチームに成長しました、××××!」
「今回は日本も予選リーグを突破できませんでしたからね。次のワールドカップでは杉原監督とその双子の兄、杉原多紀選手共に頑張ってほしいです」
「今回は残念ながら代表には残れませんでしたが、年齢からいって次のワールドカップでは杉原多紀選手も確実にメンバーに食い込んでくることでしょう。監督と多紀選手の双子のコンビを是非見てみたいですね」
「ええ、まったくです」
「今回のワールドカップ、日本人初の女性代表監督、そしてワールドカップ初の女性監督として杉原監督が挑んだ一次リーグは、一勝二敗で決勝トーナメントには進めませんでした。けれど実に素晴らしい采配でした! 次のワールドカップではさらに力を伸ばしてくることでしょう。この試合は実況わたくし渡辺、解説は中村さんでお届けいたしました。中村さん、ありがとうございました」
「ありがとうございました」
「それではお別れです。杉原監督よ! はばたけ、ジャパン・ブルーと共に!」





国はどうぞ、お好きなところを当てはめてやって下さい。
2006年6月24日