チキンカレー、おいしかった?





昼ご飯も食べ終わってフィールドに向かう途中、マネージャーを見つけた。
木陰で丸くなってる。何やってんだろーって思って近づいてみたら。
マネージャーは寝てた。しかも手足丸めてて、すっげー可愛い!
「三上先輩、三上先輩!」
「あぁん? 何だよ」
「見て下さいよ! すっげー可愛いっ!」
思わず三上先輩を呼んだら、先輩はしぶしぶって感じで歩いてきた。だけどマネージャーを見て目を丸くしてる。
「何かちっちゃくて可愛いっすよね! ウサギとか子犬みたいな!」
「あー・・・・・・確かに小動物だな」
「可愛いーすっげー可愛いー」
もともとちっちゃいのに、今は手足をぎゅって丸めてるから余計にちっちゃい。
三つ編みが尻尾みたいで、余計に子犬。それもふわふわのプードルとかテリア系!
それにしてもマネージャー、こんなとこで何してんだろ。いや、寝てるのは分かるんだけどさ。
「そいつ、昼食ってねーじゃねぇの」
「えー? じゃあ起こした方がいいのかなぁ」
「あと15分で休憩終わるぜ」
15分だと食堂行って、がーって食って、戻ってくるのにギリギリ?
でも昼ご飯抜きで過ごすよりいいよなぁ。じゃあ起こしちゃえ。
本当は可愛いから、このままにしときたいけどさ。
「ねぇ、昼休み終わるよー?」
くうくう寝てるから、ちょっと肩を揺すってみたら。
「・・・三上先輩っ! この子、すっげー細いんすけど!」
なんか力込めたら壊しちゃいそう。女の子ってみんなこんなに細かったっけ? え、それともマネージャーが特別!?
「生まれたての子鹿みてぇ・・・・・・」
「あっ! まさにそんな感じっす!」
三上先輩とそんなこと言ってたら、うるさかったのかマネージャーがぴくって動いた。
むにゅむにゅって目をこすってる。うわぁ、マジで小動物だって!
可愛い、絶対可愛い!
「ね、昼休み終わっちゃうよ? 昼ご飯食べた?」
もう一回聞いてみると、マネージャーは丸まってる状態のまま、ぼんやり目だけ開いた。ぱっちりって感じじゃないけど、黒目がちの目。
「・・・・・・たきちゃ・・・」
滝茶? 何それ。
「たきちゃんがたべてるから・・・・・・いりゃない・・・」
それだけ言って、またマネージャーは寝ちゃった。寝ちゃったけど。
「・・・・・・そういや渋沢が、こいつはBに双子の兄がいるって言ってたな」
「それが『たきちゃん』っすか? え、でも双子って片方が食べてればもう片方は食べなくてもいいんすか?」
「んなわけねーだろ」
三上先輩はそう言うけど、マネージャーはすっごい気持ちよさそうに寝てるまんま。
意味分かんないけど、とりあえず可愛いから起こさないでおこうっと!



休憩が終わる頃に、風祭よりおっきいけど小柄な奴がやってきて、マネージャーを起こしてた。
両手を持ってぐいーって引っ張ってる。でもって飴か何かをマネージャーの口に入れている。
鳥の親子みたい。あれが『たきちゃん』かなぁ。いいなぁ、あんな妹がいるなんて。
俺にマネージャーみたいな妹がいたら、絶対めちゃくちゃ大事にして可愛がっちゃうんだけどな!





おかしなふたご。
2006年5月10日