06.Ninna-nanna
闇の中で、童女は目覚める。灯りはない。誰もいない、何もない世界の中にひとり。
手を伸ばしても、触れるものはない。自分の手すら見えない。
「あぁ・・・・・・そう、そうなの・・・」
聞こえている声は本物なのか。自分の発している声なのか。
喉は動いているか。耳は認識してるか。この心臓はまだ命を刻んでいるのだろうか。
判らない。ただ、闇の中にひとり。
「あたたかい・・・・・・」
瞼を下ろし、手足を丸める。鼓動の音が聞こえてくる。包むような優しい闇。
童女はひとり、その中で眠る。
光の当たる、朝は来ない。
ドン・ラガツァ日常編終了。
2006年8月1日