01.朝を告ぐ声





「おはようございます、ドン・ラガツァ。今日はいいお天気ですよ」
穏やかな声と、シャッとカーテンを開ける音で、童女の一日は始まる。大きなベッドで体を丸めて、光から顔を背けて二度寝しようとする主に、ヴィットーレは苦笑を漏らす。そして再度、朝の挨拶を。
「おはようございます、お嬢様」
「・・・・・・おはよぅ、ヴィットーレ」
「はい、おはようございます」
寝ぼけ眼をこすりながら、少しからまっている髪をそのままに挨拶を返してくる童女に、ヴィットーレは手を差し出した。
ベランダからは早朝トレーニングに勤しんでいる、コロネロとその他部下の声が聞こえてくる。





ヴィットーレ、かみをとかして。きょうはふたつにむすんでちょうだい。
2006年8月1日