「あー・・・・・・異世界トリップしてぇ」

耐え切れなくなって零した言葉にが顔を上げた。
うっせ。したいもんは仕方ねぇだろ。そんな目で見るんじゃねぇよ。





異世界トリップ主人公に15の質問





「えーと、方法としてはドリーム小説、もしくは麻薬という手段があるけれど」
「サーチは全部回った。気に入ったサイトはブクマもした。ヤクは後に響くからやる気はねぇ」
「あぁでも異世界トリップ、確かにしてみたいよねー。拾われて友愛を育み素晴らしい仲間と恋人をゲット!」
「アーン? 日吉はどうすんだ?」
「トリップはトリップ、現実に戻ったらハイ終了? 本命はもちろん日吉若!」
「第二部で逆トリップだな。おいでませ、現実世界だ」
「うわーまさにVS、両手に花だね! それはそれで捨てがたいなー。来ないかなぁ、逆トリップ」
「さすがにNASAに依頼したところで異世界へ渡る機械を作らせることは出来ねぇ。のりまき博士の不在が痛手だな」
「バイバイキーンに頼んでも作ってくれそうだけどね? ドキンちゃんに会ってみたいなー」
「ちっ! 何でこんなに文明は発達してねぇんだ」

「よっばれってとっびでってパンプリーン! 押し売りでーすっ!」

「・・・・・・何だこの封筒は」
「今、急に現れたよね? っていうか今の声、誰? 跡部家のセキュリティー破るなんて何者?」
「宛名は俺とおまえだな。厚さからいって書類が十枚ってところか」
「怪しすぎるけど開けてみる? 差出人は書いてない?」
「書いてねぇけど、メッセージはある。『魔女っ子は美少女が好き★』だそうだ」
「魔女っ子!? うっわ会ってみたい! さっきの声も魔女っ子だったの!? もっと注意して見上げればよかったー!」
「まぁ、いたずらにしても暇だしな。とりあえず開けてみるか」

封を破ると、A4サイズの紙が10枚ほど出てきた。普通の紙だな。何か細工されている様子もねぇ。
一番上の紙には文字がレタリングされていて、説明書風になっている。

「なになにー? 『お手軽簡単・異世界トリップの仕方』?」
「『1.紙に記されている質問に全部答えましょう』」
「『2.その紙をびりびりに細かく破きます』」
「『3.そしたらビックリ! 異世界トリップの始まりです!』」
「・・・・・・何か? この質問に全部答えたら、俺様はその設定になって異世界トリップが出来るってわけか?」
「そうみたい。トリップしてる間は、現実世界では時間が進まないって。すごいねー魔女っ子! サリーちゃんみたい!」
「クリーミー・マミの方が好きだけどな。あれのラストは実によかった」
「綺麗にまとまってたよねー。ちゃんとストーリー通りに終わります、みたいな?」
「強制終了でも詰め込みでもなかったからな。DVDはまだ出ねぇのか?」
「復刻はもうちょっと先でしょ。じゃあそろそろ質問に答えてみますか!」
「あぁ、一応コピーもとっておけ」

何枚かコピーを取り、俺たちは質問に答えだした。
それにしてもいたずらにしては手が込んでるな。まぁいい、暇潰しくらいにはなるだろ。



【1.貴方のお名前を教えて下さい】
「跡部景吾」
でーす」
「天下の跡部財閥の御曹司だ」
「業界トップ、グループの跡継ぎでーす」

【2.貴方のお年と容姿の特徴を教えて下さい】
「年は誕生日が来てねぇから14。容姿はこの世でもっとも美形な男を想像すれば、それが自然と俺様になる」
「うわーすっごい自意識過剰! 私も年はまだ14歳で、容姿は黒髪ストレートの和風美人?」
「てめぇこそ自分で言うな。おまえは黙ってりゃ大和撫子なのにな」
「いやでも人間中身でしょ? その点はまぁ人によるかもしれないけどね?」

【3.貴方が飛ばされた世界は、何の作品の世界ですか?】
「Dグレ」
「景吾、『D.Gray-man』の世界に行きたいの? 確かに連載再開してくれて、万々歳だったりするけれど」
「あの世界に行ってリナリーの足をこの目で拝む。それとミランダだな。目の下の隈さえなきゃ、あいつも結構美人だろ」
「えーじゃあ私はノア側! ティッキーもロードも好きだけど、やっぱジャスデビでしょ! 特にデビット! 今イチオシのお気に入りキャラ!」
「おまえがノアってのがいっそ似合いすぎてて笑えるな。ゴスロリでも何でも好きにしろ」
「エクソシストの団服、景吾に似合うだろうねー。ってことでDグレ決定!」

【4.貴方は飛ばされる直前、何をしていましたか?】
「今は魔女っ子特製トリップメモに記入してるけど、景吾はその前はネットで夢サイトを回ってました」
「おまえはベッドで早売りジャンプを読んでたな。嵐のリングは決着したか?」
「ベルフェゴール、いいよねー。弓親も好き!」
「ガクリンはどうした。浮気するにも程があるだろ」
「大丈夫、本命は日吉若だから!」

【5.飛ばされて、最初に出会った人は誰ですか?】
「これ、記入したらその設定がそのまま活かされるんでしょ? 誰にしようかなー」
「俺はクロスにする。最初にあいつの興味を引き付けて許可をもらい、教団本部に乗り込む」
「時間軸がうまくいけばアレンにも会えるし? じゃあ私は千年伯爵にしようかな。王道だけどノアに入るには近道でしょ」
「異世界トリップにしちゃ無難な出だしだな」
「ジャスデビと迷うけどねー」

【6.現在、どこで暮らしていますか? もしくは誰と一緒にいますか?】
「エクソシストの教団本部。一緒にいるのはリナリーもしくはミランダ」
「うわっ! 景吾、本音言い過ぎ!」
「アーン? どうせ期間限定のトリップなんだろ。夢を見て何が悪い」
「じゃあ私は千年伯爵のお屋敷で、一緒にいるのはティキ・・・は白黒で忙しいから、ロードで」
「嫌なタッグだな」
「美少女セットでいいじゃない?」

【7.いつもは何をして過ごしていますか?】
「エクソシストとして任務をこなし、リナリーやミランダと親しく会話し、アレンとか野郎共とはそれなりの友情を築いている」
「メインキャラの写真、忘れずに撮ってきてね? 私は千年伯爵のAKUMA製作のお手伝いをしながら、ロードに宿題を教えて、ティッキーとランチして、ジャスデビとドライブしてる」
「あの高速人力車か?」
「レベル3のAKUMAに着地するのも捨てがたいけどねー」
「むしろAKUMAで逆ハ作っとけ」

【8.飛ばされた世界で、何か特技とかを身につけましたか?】
「ノアオンリー、白黒肌色変化術! 一回でいいから日焼けしてみたかったんだよね」
「俺たちは美白を保つのも仕事のうちだからな。跡継ぎが色黒じゃ遊んでると思われても仕方ねぇ」
「景吾はもちろんエクソシストの能力だよね?」
「あぁ。俺もおまえも英語は喋れるからな。言語能力は必要ねぇだろ」

【9.現在、使用できる武器とかありますか?】
「AKUMA!」
「似合いすぎてシャレにもならねぇな。俺様は当然イノセンスだ」
「景吾のイノセンスってどんなのにするの? テニスラケット型でボールを打ち込んで破壊する系?」
「名前は『破滅への輪舞曲』か? 単純すぎるな」
「相手の弱点を射抜く目の『インサイト』も捨てがたいけど、それじゃ戦闘に弱いし。『荒廃への協奏曲』か『信頼への独奏曲』、もしくは『悲劇へのレクイエム』?」
「とりあえず装備型だな。寄生型は俺様の美貌を損なう恐れがある」
「せっかくの異世界トリップなのにもったいなーい!」
「てめぇ! 勝手に書き変えるな!」

【10.一番仲の良い方の名前を教えて下さい】
「仲の良いっていうのは友情って意味か? それなら・・・・・・リーバーにしとくか。主役クラスじゃなく、かといって出番がないわけでもねぇ。いい人選だろ」
「バクさんとかも捨てがたいけどねー。私はやっぱりロードで!」
「ジャスデビじゃなくていいのか?」
「デビットには恋されたいので、友情ではロードちゃん。ティッキーには大人の恋でも教えてもらおうかなー」
「日吉が泣くぜ」
「傷ついてない振りする日吉若も可愛いけどね?」

【11.そちらの世界で一番お気に入りの場所はどこでしょう?】
「黒の教団本部」
「てめぇはノアだろ。俺様はリナリーの膝枕、もしくはアニタの妓楼『桜青天』」
「そういや景吾、アニタさんは狙わなくていいの? あぁいう可愛い系美人さん好みでしょ?」
「あれだけクロスに惚れてんだ。手を出すのは野暮だろ」
「さっすが跡部様!」

【12.ホームシックになったことはありますか?】
「これは実際行ってみないと分かんないよね。早売りジャンプが恋しくなるかも」
「現実の時間は進んでないんだろ。だったら関係ねぇ」
「そうだけど体感時間は進むわけじゃない? あぁでも黒鋼の例もあるし、とりあえず本屋はチェックしなきゃ」
「マガニャンか。確かにそれはありえるな」
「持ち帰りOKかな。名前がジャビンだったらどうしよー」
「ムヒョを探せ。それかロージーだ」
「えー? エンチューが基本でしょ?」

【13.元の世界から持ってきた形見のようなものは、ありますか?】
「たぶん着の身着のまま行くことになりそうだし、景吾くらいかな?」
「人を形見にするんじゃねぇよ」
「じゃあ片身? 違和感なさすぎて笑えるねー」
「まったくだ」

【14.元の世界へ戻れる方法があったら帰りたいですか?】
「リナリーとミランダをなかせてから考える」
「うわー今ひらがなだった! 深読みしろってこと!? 私はノアを散々楽しんで、エクソシストともちょっと遊んで、満足したら帰ってくるよ。やっぱり日吉若が本命だしね!」
「どうせデビット落としてティキと遊んで神田とかラビとかアレンに求められて逆ハ楽しんでから帰るんだろ。おまえそれでも日吉本命とかよく言えるな」
「所詮トリップはトリップ。女の子に手を出さないだけ良しとして?」
「AKUMAつれて帰ってくんなよ」
「景吾こそ、リナリーたちの色香に我を忘れたりしないでね」

【15.最後に、そちらの世界について一言お願いします】
「よっしゃ! 今すぐ行くから待ってろよ!」
「というわけで魔女っ子ちゃん、お願い! Dグレへ二名ごあんなーい!」

記入し終わった紙を二人同時に破り捨てた。途端に俺たちを包み込む白い光!
魔女っ子ってのは流石だな! 帰ってきたあかつきには跡部グループの専属として雇ってやろう!



こうして俺とはDグレの世界に降り立った。
待ってろ、リナリーにミランダ! てめぇらは必ず俺様が落としてやるぜ!





作中に出てきた元ネタ→アラレちゃん・あんぱんまん・アクビちゃん・笛ポタ・サリーちゃん・クリーミーマミ・D.Gray-man・REBORN・BLEACH・みえるひと・ツバサ・ムヒョとロージー。続編はたぶんありません。跡リナとか跡ミラとかジャンルを超えたCPになってしまうので(笑)
質問配布所:天夢詞