シュガシュガルーン!





朝起きたら、がいた。
ピンクのミニスカワンピに三角帽子。シマウマニーソックスに短いマント。極めつけは首から下げられてるハートのブローチに持ってるステッキ!
その格好で、は完璧なポーズを決めて言いやがった。

「シュガシュガルーン・ショコルーン! あなたのハートをピックアップ!」

可愛い。忍足がいたらマジでカメラを構えること間違いなしだろう。
だけど、だけどな!

「てめぇはショコラじゃなくてバニラだろ!」
「えーっ! 可愛い顔して実はブラック!? 内気な振りして落としますバニラ!?」
「それは言いすぎだ! 全国のバニラスキーに謝りやがれ!」
「じゃあ景吾がショコラやる? 意外に熱くて感情ストレートなとこがピッタリかも?」
「誰がショコラだ! 俺はピエールに決まってるだろ!」
「確かに中等部生徒会長でテニス部の部長、ってとこはまさに景吾?」
「取り巻きが山ほどいる謎の多い人気の美少年ってとこは俺様そのものだけどな・・・・・・いやでもここはロビンにしとくべきか?」
「ナルシストの実力者? 仮の姿はロックスター! 個人的にはウーとソールが好きなんだけど」
「向日とジローにやらせとけ。つーかウーとソールはショコラ派だろ」
「じゃあやっぱピエールは景吾じゃないの? バニラを嵌めて黒の女王に」
「仕方ねぇ、やってやるか」
「あーでもピエールの衣装は用意してないや。ってわけで、とりあえずはショコラでどうぞ!」

が帽子をぽいっと投げ捨ててくる。おい、これはショコラの帽子だぞ、もっと丁重に扱え。
しかも何だその俺様サイズのワンピースとニーソックスは。最初から計画してやがったな、てめぇ。
まぁ俺様も大人だ。ここはピエールじゃなくショコラで満足してやろう。

「ほーら景吾、バニラ可愛い?」
「本質の相似か? 笑えるほど見事だぜ」
「景吾のショコラも可愛いよ。あ、これがウィッグね」
「美形は何でも似合うから困るな・・・・・・!」
「あはは、シュガシュガルーン完成!」

ピンクのハートのステッキを渡され、はどこから取り出したのか不明なバニラの宝石ステッキを構える。
コンコン、と部屋のドアがノックされ、のんきな声が聞こえる。あぁ、そういや今日はアキバへ出かける予定だったな。
真田の野郎、待ち合わせに遅れでもしやがったら今日の採点は五割増だぜ。
ドアが開いて、忍足が顔を出す。もちろん俺たちは完璧だ!

「シュガシュガルーン・ショコルーン!」
「シュガシュガルーン・バニルーン!」



「「「あなたのハートをピックアップ!」」」



さぁ今日も素晴らしい一日の幕開けだ!





安野モヨコ先生の『シュガシュガルーン』が元ネタ。最後の「」が三つなのは、悟った忍足さんがハモったからです。バニラちゃんは本当は「ハートをハートをくださいな」と言います。
2006年4月18日