メッセログ(学園天国パラレル〜魔王を倒せ!〜)
昔々あるところにとても綺麗な美少年・・・・・・いえ、女の子がいました。
彼・・・じゃなくて彼女はとても綺麗な男・・・じゃなくて女の子でした。
それゆえに彼女は魔王に攫われたのです。
魔王は言いました。
「君のようにいじり甲斐のある子は久しぶりだよ。・・・・・・裕太以来かな」
そんなとき街では騒ぎが起きていました。
「おいっ! 俺の親友が誘拐されたじゃねぇか! どうしてくれんだ!? 商売上がったりだぜ!」
「ねぇ誰かちゃんを探しに行ってくれない? 御礼ははずむよー」
仕事仲間たちが騒いでいます。
さぁここで勇敢な騎士が名乗りを上げました。三人います。
一体誰でしょうか?(立候補制)
立候補したのは市会議員の息子、手塚国光。
(生臭)僧侶の息子、越前リョーマ。
そして王道ナイト、鳳長太郎。
三人は並み居る敵を退けて魔王の城へと向かいました。
「友人を助けるのは当然だからな」
手塚の眉間にシワがのぞきます。
「だって先輩が辛い目に遭ってるっていうのに放っておけないじゃん」
リョーマが唇を尖らせます。
「は、俺のものだからね」
ちょたが微笑みました。周囲の温度が下がります。
「何言ってんの? 先輩は先輩のものじゃん」
「それは違うよ。俺はを無事に救出できたら結婚してもいいと跡部部長にお許しをもらってるから」
「・・・・・・それ以前に、救出できるかどうかだがな」
三人は仲良くモンスターを斬り捨てます。
「ふふふふふふ。中々骨のある奴らみたいだね。そろそろ側近戦士を遣わすとするかな?」
魔王が微笑む後ろで、囚われのは呟きました。
「・・・・・・・・・由美子さん、離れて下さい・・・」
「いやよ、君ったらカッコイイんだものv ねぇ周助、この子2時間・・・ううん、3時間貸してくれない?」
「うん、いいよ姉さん。二階の一番奥の寝室が空いてるから使って?」
魔王がニッコリ微笑むと由美子さんは考えられない怪力でを引きずって部屋から出て行きました。
(GL風味になりそうな気配が・・・!)
「ちょっとだけ待っててね? 玩具持ってくるからv」
由美子は部屋を後にしました。その間もはブルブルと怯えています。
そんなとき、扉がノックされました。
「はじめまして、メイドの杏と申します。このたびは由美子様がお戻りになるまでお相手するよう仕りました」
紺色のワンピースに白のエプロンとヘッドドレス。
王道メイドの登場にもは何故か怯えています。
「本当に綺麗な方・・・・・・本当に女性なのですか?」
ベッドににじり寄ってくる杏に、は半泣きで逃げ腰です。
そうなのです。は彼女に魔王と同じオーラを感じていたのです。
「ちょ、ま、何してんだよっ!」
着ていたファッションジャージのファスナーを下ろされ、怯えていたは暴れ出しました。
「ですから、お相手をしますと申し上げましたでしょう?」
杏はニッコリと微笑んで桃印のTシャツの裾から手を入れました。
の体が跳ね上がります。
「ねぇ部長、まだ着かないんスか?」
「あぁ・・・地図によるとあと5メートルくらいだな」
「じゃあここじゃないですか」
三人はようやく魔王の城にたどり着きました。そのお城はなんとお菓子で出来ています。
「らっしゃーい! 取れたての和菓子はいかがっすかー?」
色黒のお兄さんが箱に詰めた和菓子をワゴンセールしています。
「すみません、魔王にお会いしたいのですが」
ちょたがたずねるとお兄さんは言いました。
「菓子を全部買ってくれるなら教えてやるけど」
三人はお菓子を買いました。
「・・・・・・・・・越前、そんなによく食べれるな・・・」
手塚は饅頭三口でダウンです。
「まだまだっすね、部長」
ニヤリと笑うリョーマはすでにケーキを4ホール目。
勝敗は見えました。
「ねぇねぇ・・・・・・俺と遊ぼー・・・?」
眠そうな猫耳をつけた男が木の上で寝ていました。
「・・・・・・放っておきましょうか」
三人は素通りしました。
その3分後、猫は木から落ちましたが眠り続け、大男が持ち上げて巣へと運んでいってくれました。
「第一の刺客、失敗だね」
魔王が微笑みながら呟きました。
「杏、私より先に楽しむなんてズルイんじゃない?」
由美子の声には瞬間的に“救われた!”と思いました。
「だって由美子様。この方こんなにカッコイイんですもの」
脱がしたシャツを放り投げながら杏が言います。
「まぁね。何たって周助の見つけた子だもの。ホラ、さっさと下も脱がしちゃったら?」
は気を失いたくなりました。ですが“ここで意識を失ったら何をされるか判らない・・・!”と必死で意識を繋ぎとめます。
「「じゃあいただきまーすvv」」
美女&美少女はお食事タイムです。
城内にの叫び声だけが響きました。
「ふふ。姉さんたち、楽しんでるみたいだね」
魔王がモニターを見ながら楽しそうに笑いました。
「クスクス。ねぇそこの勇者さんたち。魔王の情報欲しくない?」
突然現れたハチマキの男に三人は武器を構えました。
「僕たちのところに来てくれれば教えてあげるよ?」
ハチマキは秀麗な顔で微笑みます。
結局エンピツを転がして決めた結果、三人はハチマキについていくことを決めました。
そして辿り着いたのは『聖☆ルドルフ』という名の厨房でした。
「いらっしゃいませ、勇者殿」
長い長いコック帽を被ったクルクル髪の男が前髪をいじりながら歓迎しました。その近くにはアヒルもいます。
「おーい! 全部売ってきたぞ!」
先ほどの色黒兄ちゃんも帰ってきました。どうやら彼らの仲間のようです。
「時間はあるようでないようであるので、ゆっくりとお話しましょうか」
クルクルが笑いながら言います。
「それはどういう意味だ?」
手塚の疑問にアヒルが答えます。
「とらわれの王子様は魔女たちに食われてるからだーね!」
厨房の気温が冷凍庫以下になりました。
「ちょっ・・・や、だ・・・っ」
「何? ここが弱いんだ、は」
「可愛いv じゃあもっとしてあげるわ」
「・・ぅんっ・・・やっもぅ・・・!」
「ふふ。まだダメよ?」
「そうそう。私たちも楽しませてくれなきゃv」
勇者たちは妄想してしまいました。
「・・・・・・それはそれで美味しいかもしれませんね」
ブラックちょたが呟きました。
どうやらそういう系もオッケーなようです。クリスチャンの名が泣いています。
「我々は打倒魔王を掲げています」
クルクルの言葉に顔を真っ赤にした手塚が咳払いをして尋ねました。
「だがおまえたちは魔王の部下なのだろう?」
「誰があんな味覚オンチの元で働きたいと思うものですか!」
「そうだーね! せっかくの料理がタバスコだらけで台無しだーね!」
「材料費は惜しまないのにねぇ」
「高給に引かれてきたのが悪かったんだろうな・・・」
料理人たちのプライドが、彼らを打倒魔王に走らせたようです。
「で? そこまで言うからには何か切り札とかあるんじゃないの?」
リョーマの言葉にクルクルは“んふっ”と笑い、後ろのオーブンから何か取り出しました。
「見てください、これを!」
「魔王の弟・不二裕太君の丸焼きですよ!」
現れた身長170センチの丸焼きに、三人はゴクリと喉を鳴らしました。
なぜならそれはとても香ばしい匂いがして、焼き目もこんがり狐色だったからです。
「――――――――――というのはまぁ冗談としまして」
「「「冗談かよ!?」」」
勇者三人はツッコミました。
「クスクス。冗談に決まってるじゃない。本物の裕太はこっちだよ」
「出てくるだーね・・・・・・って何で泣いてるだーね?」
「・・・・・・・・・みじゅきさん・・・」
「泣くな、裕太。観月も悪気はない(ハズ)」
冷凍庫の中からエスキモー服に身を包んだ少年が現れました。
「魔王はこの弟をいたく大事にしています。ですから彼を盾に進めばよいかと」
「・・・・・・みじゅきさん・・・・・・っ!」
滝のように涙を流す裕太をアヒルと色黒兄ちゃんは合掌して送り出しました。
ハチマキから手作り海賊弁当を渡され、見送られて三人+1は厨房を後にしました。
目指すは魔王の自室です。
「あ、おかえり。どうだった?姉さんと杏のテクニックは」
戻ってきた(大男に運ばれてきた)に魔王は微笑みながら尋ねました。
口を開くことも出来ないほど衰弱している様子を楽しそうに眺め、悦に入っています。
「・・・さてそろそろ次の刺客を送らなくちゃ」
魔王は立ち上がりました。
「えっと、確かここから兄貴の自室の真近くに出れると思う」
マートルのトイレから蛇語を唱え、三人+1はバジリスクに乗りパイプを進みます。
そしてついに大広間へと出ました。
そして何もせずとも目の前の扉が開き、三人+1はチャキッと武器を構えました。
出てきたのは―――・・・。
「何や。えらい早い御着きやん」
長髪眼鏡の関西弁は、勇者たちを見てニッコリと笑いました。
「――――忍足先輩っ!? 何でここに・・・っ!」
ちょたの驚愕の声が響き、関西弁はさらに深く笑いました。
「久しぶりやな、長太郎。俺がここにおる理由? そんなん判るやろ?」
ニヤリと笑った関西弁は非常に男前で、ちょたは何となく悔しくなりました。
「―――――監督の、指示ですね?」
「さぁどうやろなぁ?」
はぐらかす様に関西弁は笑い、ちょたは余計に表情を険しくさせます。
「何か話が見えないんスけど」
リョーマの呆れが入った呟きに、手塚は家臣の乾に持たされたデータノートを開きました。
「ヤツの名は忍足侑士。榊太郎(43歳)の経営するホストクラブ『氷帝』の元2だ。が入ってからはの教育係に回り表には出なくなったと書いてあるが・・・どうやら事情があるらしいな」
「に教育を施したんは俺やで? のことを一番よう判っとんのは間違いなく俺や。・・・・・・長太郎、自分よりもなぁ?」
関西弁はニヒルな笑みで笑いました。
こんな中途半端なところで終了☆
2003年2月20日