11:両手でそっとあなたを抱くよ





姉!」
「フゥ太君、おかえり!」
ランキングの旅から帰ってくると、姉が玄関ホールまで来て出迎えてくれた。
周りにファミリーがいるのにも構わず、走って抱きつく。もう僕の方が大きくなったから、姉を倒さないように注意してそっと、でもしっかり。
姉も僕を抱きしめ返してくれる。その腕は相変わらず優しくて、帰ってきたんだなぁって思った。
「怪我してない? 元気?」
「元気だよ。姉は?」
「私も元気だよ。おかえり、フゥ太君」
にっこりと笑い合って、姉は嬉しそうに僕の手を握った。
いつの間にか僕より小さくなってしまった手を握り返して、一緒に廊下を歩く。
擦れ違うファミリーたちが挨拶してくるのに、僕たちは空いている方の手を振った。
「綱吉が待ってるよ。フゥ太君が帰ってくるから、昨日頑張って仕事してたもの」
「本当? ツナ兄、無理してないといいけど・・・」
「大丈夫。今日は一緒にご飯食べようね。みんなフゥ太君の帰りを待ってたんだから」
にこにこ笑う姉は本当に可愛い。ツナ兄にそっくりで、でももっと甘くて。
繋いだ手にぎゅっと力を込めた。



姉、大好き!」



こんなことが言えるのは、弟分の僕だけの特権。





この幸せが愛だということを、僕はもう知っているよ
2006年2月17日