執着の時間
国語は百点。数学は百点。英語は九十九点。理科は九十七点。社会は九十五点。五科目総合で四百九十一点。副教科も合わせ、今回の期末テストで、すべてにおいて浅野学秀の隣にはの名前が並んでいた。それはE組との賭けに負けたことと同じくらいに、浅野に衝撃を与えた。刹那、一年生の実力テストが思い起こされて、握る手のひらに力が籠る。テスト結果が無残にも音を立てて潰れた。
「あの女・・・!」
忘れもしない屈辱。一点差で二位に座し、それでも「浅野君は凄いね」と笑いかけてきた顔。忘れもしない。
浅野は知っていた。が決してカンニングなんてしていなかったことを。あのテストは本当ならば一位はだったことを。浅野は知っている。忘れもしない。だから二年経った今でも、彼は彼女を切り離せない。
思い出で済ませられたら、こんな痛苦は覚えない。
2013年10月21日