魔女と俺様(笛ポタ番外編)
「ただいま帰りましたー」
大広間を開けて入ればどうやらちょうど夕食時間だったようで。
あーやっぱり魔法薬学には間に合わなかった・・・・・・。あの時間が一番楽しみな授業なのになぁ。
どうしよ、今度スネイプ先生に手紙送って解説とかしてもらおうかなぁ。実験もしたいし桐原先生に頼んでみようかなぁ。
それにしても今日は何月何日なのさ。まさか年単位で変わってないことを祈るけど。
「お帰り、ちゃん」
「今回は5時間で帰って来たかぁ。今までで最短記録じゃん?」
「ホラ、早くメシ食おうぜ」
多紀がにこやかに笑って、光宏が楽しそうに笑って、柾輝が小さく笑って私の定位置の席の周りから声をかけてくる。
今日の夕飯はなーに? デザートは取っておいてくれてるよね、もちろん?
荷物は適当なところに置いて、手は魔法で出した水で洗い流して乾かして。
「―――――いただきます」
あぁやっぱりホグワーツの食事が一番美味しいかもなぁ。
「お帰りなさい、ちゃん。どうだった? 今回の旅は」
「美味しかったですよ、西園寺先生。ご飯も見目もどちらとも」
「ふふふ。土地つき家つき大金持ちでビジュアルもそこそこオーケー。ちゃんの好みだったんじゃない?」
「コスプレバーで働いて収入を得てくれるんでしたら旦那もオッケーなんですけどね。無収入だと税金で搾り取られていくだけですし」
「あのふかふかの猫セット、上手くできてたと思わない? 苦労したのよね、あの触感を出すの」
「色も綺麗なグレーでしたしね。ちょうど良い感じの実験体だったんじゃありませんか?」
「そうなのよ。偶然ナンパしてきた男がムカついたから魔法かけてみたんだけど、あぁも上手くいくとは思わなかったわ」
「あのまま放っておくとどうなったんですか? あの魔法の効力からいくとだんだんと猫化していくと思うんですけど」
「えぇ、ちゃんの言うとおり。猫化していくのと逆に周囲の人間はだんだんと元に戻っていくの」
「さすが西園寺先生、相変わらず素敵です」
「ちゃんこそ見事な解除魔法だったわ」
とりあえず、相手を選んでナンパしたほうがいいと思いますよ、跡部さん?
まぁどのみち魔女はみんな強すぎるから止めたほうがいいと思うけれどね。
でもって西園寺先生も新作魔法を跡部さんで試すのは止めてくださいってば。
その度に呼び出されて魔法を解かされるのは私なんですから。
魔法薬学の授業、これ以上休みたくないんでマジでお願いしますね?
2003年6月11日