[PR] この広告は3ヶ月以上更新がないため表示されています。
ホームページを更新後24時間以内に表示されなくなります。






――――――――――バカにするな



凶暴なくらいの想いが、自分の中で目覚める
逃がしはしない





You are not wanted here, God!





「さよなら、だ」と言ったときのルカの顔
きっと一生、忘れない
あんな顔、初めて見た
あんな
あんな顔
あんな顔したルカ
初めて



春が来て、桜が咲けばルカは行ってしまう
俺と違う場所へ
俺と違う服をまとって
俺と違う門をくぐって
二人、別々の場所へ
離れた、場所へ



行ってしまう



俺とルカ、常に一緒にいた
どんなときも近くに
鼓動すら感じられる位置に
誰よりも近くに
傍に、いたのに
それなのに



もうルカはいない?
朝も、一緒に行けない?
授業も、一緒に受けられない?
昼も、一緒に食べられない?
部活も、一緒に出来ない?
もうルカはいない?



どこにも



どこにも



大事な大事な俺の半身
奪っていったのは何処の誰?
絶対に、許さない



ルカと俺は二人で一人なんだから
一緒にいなくてはいけないんだから
ひとつの、ものなんだから



離れるなんて、許さない



永遠に来なくていいと思っていた日も
刻一刻と近づいて
俺に届いた、黒の学ラン
ルカに届いた、緑のブレザー
あぁ、本当によく似合う



ねぇ、ルカ
この学ランも着てみない?
きっとよく似合うよ



入学式の朝、玄関で一緒になったルカの腕を取って言ってやった
これが俺からの最大の祝いの言葉
可愛いもんでしょ、これくらい



ルカなんか大っ嫌い」



頬に、キスを一つ



少しだけ顔を歪めたルカは、次の瞬間綺麗に笑って
その顔、ムカつくけど俺には出来ない



「俺も嫌いだよ、リョーマ」



これが最後だとキスをした



ルカのいない学校なんてつまんない
入学式、サボろうっと





2003年3月30日