<バトル!>





「大体おまえは生意気なのだ。もうちょっと先輩を立てるとかしてみたらどうなのだ」
「先輩だからって敬わなきゃいけないなんて法律はないでーす!鹿目先輩が尊敬できるような人ならしますけど!」
「その毛糸の帽子は何なのだ?夏もずっとつけてるし暑苦しいことこの上ないのだ」
「鹿目先輩こそそのマフラーどうにかしたらいーんじゃないんですか?」
「いつもいつも子供らしく振る舞って猿野に抱きついて。猿野が迷惑してるっていい加減に気付いたらどうなのだ?」
「あー鹿目先輩、羨ましいんだぁ!だってお猿の兄ちゃんに抱きつけるのは僕だけだもんね!」
「・・・・・・知らないなら教えてやるのだ。僕は昨日猿野に抱きついて、しかも抱きしめ返してもらったのだ」(正確には鹿目が飛び付いた弾みに倒れそうになったため猿野が反射的に掴んだのである)
「〜〜〜〜〜〜何ソレッ!先輩いい年したおじちゃんなくせにみっともなーい!」
「何とでも言えばいいのだ。猿野を手にいれる為なら手段は選ばないのだ」(それはあくまでライバルに対してのみだが)
「ムーカーツークー!!」
「おまえは所詮子供ぶってアピールするしか能がないけど、僕は違うのだ。外見を活かして子供っぽくも出来るし、年齢を活かして大人っぽく見られることも可能なのだ」
「ふんっだ!でも鹿目先輩だって兄ちゃんより背が低いじゃん!」
「(ピクッ)・・・それとこれとじゃ関係ないのだ」
「関係おおありですー!僕はまだ高一だからいーけど、先輩はもう三年生だし?その身長はまずいんじゃないですかぁ?」
「・・・・・・むかつくガキなのだ」
「先輩もすっごーーーーーーーーくムカツクじゃん!」
「おまえにはどうやら先輩後輩の縦関係を教えなきゃいけないようなのだ」(肩に掛けていた通学鞄からマシンガンを取り出す)
「ぐうぜーん!僕もそろそろおじちゃんには引退してもらおうかと思ってたんだぁ」(鞄の中からロケットランチャーを取り出して組み立てる)
「クスクス。泣いて土下座でもすればいいのだ」(弾薬の束を腰に巻き付ける)
「先輩こそ恐くて逃げ出したりしないでよねー?」(弾丸装填)
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」



キーンコーンカーンコーン



チャイムとともに始まった銃撃戦。
勝つのは一体どっちなのか。
勝敗がつく様子はいまのところ全くもってなかった。





2002年11月13日