<真田一馬とFWによる対談A>





「天城の家ってあの天城グループなんだって?」
「・・・・・・・・・あぁ、そうだ」
「母さんが言ってた。じゃあ大変だな」
「・・・何がだ?」
「パーティーとか多いだろ?出なくてもいいのもあるだろうけど、自分のグループが主催のやつには顔を出さないとマズイし」
「・・・まぁ、そうだな」
「今度さ、俺もおまえんとこのパーティーに出席するんだ」
「真田が?」
「あぁ、母さんのお供」
「真田の母親は何の仕事をやってるんだ?あ、もちろん言い辛かったら別に・・・」
「俺の母さんは建築士だよ。古い建物を生かした建築がどうとか言ってる」
「あぁ・・・たしか俺の父が今度新しいビルを建てたと言ってたが」
「そう、それをデザインしたのが俺の母さん」
「そうか。じゃあ今度の土曜か?」
「そ。だからさ、天城がいてくれれば退屈しないで済むかと思って」
「わかった。じゃあ俺も出席しよう」
「え、でも天城が嫌だったら別に・・・」
「俺も父に付き合わされるから判るが、本当に退屈だぞ。周囲はみんな大人ばかりだから」
「でも・・・・・・」
「俺がいれば真田の話し相手くらいにはなれるだろう。・・・迷惑か?」
「あ、いや、全然迷惑なんかじゃないけど」
「ならいい」
「・・・・・・サンキュ、天城」



後日パーティーで顔をあわせた二人は楽しく会話しながら時を過ごした。
そして次の選抜練習日にやけに親しく話をする姿を見て周囲が衝撃を受けたのも本当の話。
どちらも話し上手じゃないところが合ったのか、真田一馬と天城燎一は周囲の動揺を気にせずに交流を続けるのであった。





2002年9月17日