<真田誕生日小話・潤真編>





「いらっしゃい一馬!!」
「・・・・・・久し振り、潤」
「飛行機大丈夫だった?隣の席の男に声とかかけられなかった?」
「かけられてないって」(隣はキャリアウーマンの女性で当然のごとく話しかけられたが、男ではないので否定する)
「それならよかった。じゃあ改めて」
「うん」
「ハッピーバースデー一馬!ようこそ俺の国へ!」
「・・・・・・お世話になります」
「全然気にしなくていいよ!父さんも母さんも『一馬君が来るのね!』って楽しみにしてるし」
「潤、ありがとな。飛行機のチケット」
「僕から一馬への誕生日プレゼントだよ。・・・っていうか、どうしても僕が一馬の誕生日を一緒に過ごしたかっただけなんだけどね」
「ううん。俺も潤に会えて嬉しい」
「僕も嬉しい!僕が日本に行ってもよかったんだけど、一馬にも僕の国を見てもらいたかったから」
「俺も、潤の国、見てみたかった」
「一杯いろんなとこ案内するね。それで一馬が韓国を好きになってくれるといいな」
「うん」
「僕は本当に一馬のことが好きだから。だから、一馬にもっと僕のことを知ってもらいたいんだ」
「俺、も。潤のこと好きだから、潤の育った国も、文化も、ちゃんと理解したいよ」
「お互いがちゃんと分かり合えれば、きっと僕と一馬はもっともっと近くなれるよ。だから、改めまして」
「うん」
「いらっしゃい、一馬。ようこそ韓国へ」
「・・・よろしくお願いします」



海も空も飛び越えて。
言葉も国境も乗り越えて。
君と愛し合えたらいいね。
それはきっと世界で一番素敵なこと。
そのためにはとりあえず。



「一馬も韓国語が少しは話せるように練習しようね」
「?」
「だって将来一緒に住むようになったら必要じゃない?」



君に好きだと囁いて。
誕生日プレゼントにキスを一つ。
これからもすっと君と愛し合えますように。





2002年8月31日