<真田誕生日小話・光真編>





ピンポーン・・・・・・ガチャ



「はい?」
「一馬!会いたかった久し振りっ!!」
(ドアを開けた瞬間に抱きつかれ一馬呆然)
「・・・・・・・・・みつひろ?」
「そうだよ!一馬の愛しの恋人・日生光宏でーす!」
「・・・え、何で光宏がここに?」
「だって今日は一馬の誕生日じゃん。それを親父に言ったらさ、『おまえと一馬君には苦労をさせてるからね。今は夏休みだし会いに行っておいで』って新幹線の往復代金までもらったからさ」
「・・・・・・・・・(おじさん)」
「誕生日おめでとう、一馬」
「・・・・・・・・・ありがと」
「何だよ、折角離れ離れになってる恋人が会いに来たのに冷たいなぁ」
「別にそういうわけじゃ・・・」
「判ってる判ってる。一馬は照れてんだよなー。あーもう可愛い!一馬大好き!!」
「えっ、ちょっ、光宏!?」
(玄関先で押し倒された挙句ディープキスされる。ドアは光宏の手によって閉められた)
「・・・・・・・・・一馬かわいー・・・」
「ん・・・な、何だよ可愛いって!」
「そうやって涙目で睨むとことかメチャクチャ可愛い。もう攫って食べちゃいたいくらい」
「(もうとっくに食ったくせに)」
「んー?何考えてんの?余計なこと考えるとこのまま最後までヤッちゃうよ?」
「ごめんなさい。俺が悪かったです」
「別に謝らなくてもヤるけどね」
「え」
「誕生日だし俺の全力で愛してあげるから」
「いや、その(俺、明日は委員会で学校に行かなくちゃいけないんだけど)」
「夏休み終わるまで泊まってくからよろしく」
「(ってことは毎日続くのか!?)」
「一馬の手料理も久し振りだなー」
「・・・大した物は作れないからな」(どうやら諦めたらしい)
「大丈夫!一馬の作ったものなら何でも美味しいって。でもとりあえず俺に一馬を料理させてね」
「・・・・・・・・・残したら、許さないからな」
「もちろん。全部美味しく頂きます」
(二人して寝室へ移動。玄関には忘れ去られたバースデーケーキ。彼らがそれを食べたのは翌日の昼過ぎのことだった)





2002年8月22日